先週より掛かり切りだった 「心の家」の上棟終了
まあ 暑かったが 雨が降らずに 木材を濡らさずに済んだのが一番
毎度の事だが 上棟で 自分の仕事の80%は 終了した気分になっている
内田工務店の作品(建物)は 「構造体がそのまま 『住む空間になる』」造りなので
上棟の時点で その家の「本来の形=完成形」は ほぼ終了した事になっていて
「木組みの間違い=空間の歪み」に なってしまうので
工事全行程の中で一番神経を使う
自分が独立して15年
この上棟までに向かう緊張感は 慣れる事が無く
毎回 緊張し・神経を尖らせる 全身全霊で 挑む感じ
プレカット図のチェック 梁寸法のチェック 壁パネルのチェック
空間に どう木材を見せて行くかのチェック
基礎伏せと土台とのからみ N値計算と筋違パネルのバランス
家具・エアコン・換気扇・窓の空間配置の再確認
内部建具・外部建具の納まりの最終チェック
基礎~上棟まで A4用紙で確認して行く作業は
枚数を数えると 恐らく1000枚は優に超える
現実は ここまでに無数のプラン・見積り・納まりの検討を既にしているので
一万枚以上の紙面を チェック・検討している事になる
この作業を終了して初めて 上棟の日を迎えているので
柱を建て・梁を組み・屋根パネルを伏せた時点で
「あ~ わしの仕事は終わったのお~」と 思う
実際は その後 実際の建物の中で
御施主さんと 照明・コンセント・スイッチの位置決め
キッチン・UB・WC・洗面の機種決め
内装打合せ(色など)・外壁色決め・収納内部の棚位置決め等々
現場で10回~20回程度打合せて 100%の現場を120%に仕上げて行く
失礼かも知れんけど プランの段階の前に
御施主さんの趣味趣向・結婚の理由・生い立ち・生活観・社会観を 根堀り葉掘り聞くのは
イメージを伝えて貰う事で 「この人だったら こんな空間が好みだろうなあ~」と
建て主の替わりになって イメージを形にするのが わしの役目だと思っているからなんじゃよなあ
上棟の時は 建て主のイメージが 現実の形になっている訳で
その時には ほぼほぼ空間は決定しているので 自分にとっては 上棟は第一ゴールなんじゃなあ
その後 打合せしながら 空間に色付けし・肉付けし 引き渡して 第二ゴール
引き渡し後 時々電話がかかってきて 家の様子を見に行くにつけ
家と工務店の関係には 最終ゴールは ないんじゃろうと思う
「住まう」と言う事は 「時間が継続する」と言う事なので
消耗するし・故障するし なにがしかのメンテナンスは必要で
自分の生ある限り OB施主さんの家 と わしの関係は 続いて行くのだと思う
「心の家」上棟完了
ほんま 「笑顔あふれる明るい家」に したいものである
Iさん 一緒に 「良い家」造って行きましょうぞ
コメント